健康コラム

           

2022年09月28日

「100歳まで歩く」を可能に!日々のウォーキングが健康と長寿へと導く(後編)

 ウォーキングは、誰でも気軽に実践ができ、健康増進との関連も深いことから注目を集めている有酸素運動です。
 全身の筋肉を使う運動であるため、「歩き方」が効果を高める大切なポイントとなります。
 今回のコラムでは、ウォーキングの効果を高める3つのポイントを紹介します!
 ご自身の「歩き方」を見直しつつ、効果的なウォーキングの実践につなげていただければと思います。

ポイント1 「前かがみ姿勢」を解消しましょう!

 「前かがみ姿勢」とは、頭部から背中にかけて身体の全体が前に曲がっている姿勢のことです。
 この姿勢では、身体が前に倒れることを防ぐために、背中の筋肉が身体を起こそうと常に活動します。
 背中の筋肉は、肩や首の筋肉と関係しているため、日常的に「前かがみ姿勢」が繰り返されることで、慢性的な首や肩、腰の「痛み」などの引き金となる可能性があります。
 「痛み」の出現は、「実施回数(ウォーキングの頻度)」や「モチベーション」の低下につながります。
 効果的なウォーキングを実践するために、ぜひ見直してみてください!

「100歳まで歩く」を可能に!日々のウォーキングが健康と長寿へと導く(後編)


明日から実践!「前かがみ姿勢」の解消法

 「前かがみ姿勢」の解消には、「目線を上げて歩く(15m先を見る)」や「背中を伸ばす」などが効果的です。
 この姿勢では、頭部から背中にかけて、身体の全体が前に曲がっているため、まず目線の位置を下げないことが大切です。
 また、背中全体の筋肉を使うため、日頃から背中の筋肉を伸ばすストレッチ運動を行うことをおすすめします。
 代表的なものに、背もたれ椅子に座り、後方に寄りかかりながら両手を高く挙げる方法があります。
 ウォーキングを実践する前後で行ってみてください!

「100歳まで歩く」を可能に!日々のウォーキングが健康と長寿へと導く(後編)


ポイント2 「膝が曲がる姿勢」を解消しましょう!

 「膝が曲がる姿勢」とは、膝が伸びることなく、常に同じ角度で曲がっている姿勢のことです。
 この姿勢では、膝が大きく曲がらないよう、太ももの前の筋肉とふくらはぎの筋肉が常に活動します。
 身体への影響としては、膝が常に曲がっていることで、「膝のお皿」への負担が増大し、痛みの引き金となる可能性があります。
 また、足全体への疲労を感じやすくなります。
 「疲労感」の出現は、「歩数」や「距離」の低下につながります。
 効果的なウォーキングを実践するために、ぜひ見直してみてください!

「100歳まで歩く」を可能に!日々のウォーキングが健康と長寿へと導く(後編)


明日から実践!「膝が曲がる姿勢」の解消法

 「膝が曲がる姿勢」の解消には、「後ろ足で地面を最後まで蹴る」や「股関節を柔らかくする」などが効果的です。
 「地面を蹴る」ことを意識することで、足裏の体重がかかる場所が指先へと移動し、膝を伸ばす方向に力が加わります。膝が伸びると、股関節も共に伸びるため、脚全体が伸びることにつながります。膝関節と股関節は相互に関係しており、股関節の筋肉を柔らかくしておくことも大切です。
 具体的には、股関節付け根の筋肉のストレッチがおすすめです。
 ウォーキングを実践する前後で行ってみてください!

「100歳まで歩く」を可能に!日々のウォーキングが健康と長寿へと導く(後編)


ポイント3 「すり足」を解消しましょう!

 「すり足」とは、足の裏で地面をするようにして、静かに歩くことです。
 この歩き方では、太ももの前の筋肉の活動が増大し、ふくらはぎの筋肉の活動が低下します。
 「すり足」では、歩幅が小さくなるため、前述した「膝が曲がる姿勢」を助長させます。
 また、段差や坂道などでつまづきやすくなり、前方への転倒を引き起こす可能性もあります。
 「歩幅」は「歩く速度」と関係しており、「歩幅」が小さくなることで、「歩く速度」が低下します。
 「早歩き」がウォーキングの効果を高めるので、ぜひ見直してみてください!

「100歳まで歩く」を可能に!日々のウォーキングが健康と長寿へと導く(後編)


明日から実践!「すり足」の解消法

 「すり足」の解消には、「大股で歩く」や「ふくらはぎの筋肉を鍛える」などが効果的です。
 「すり足」は、歩幅が小さくなることが関係しています。そのため、意識的に「大股で歩く」ことが最も簡単な解消法となります。
 具体的に、普段の歩幅よりも10cm程度大きくすることを意識してみてください。
 また、歩幅を大きくするためには、ふくらはぎの筋肉を使用し、「地面を蹴る」ことで脚を前に振り出す力を高める必要があります。
 ふくらはぎの筋肉を強くする方法の代表的なものに、「かかと上げ運動」があります。
 ウォーキングを実践する前後で行ってみてください!

「100歳まで歩く」を可能に!日々のウォーキングが健康と長寿へと導く(後編)


効果的なウォーキングの実践があなたの未来を豊かにする!

 今回のコラムでは、ウォーキングの効果を高めるための3つのポイントを紹介しました。
 「歩き方」は、個人の体力や筋肉の量により、人それぞれで特徴が異なります。
 そのため、今回のコラムで紹介した3つの「歩き方」とご自身の「歩き方」を照らし合わせていただき、効果的なウォーキングを実践してみてください。
 正しい「歩き方」は、身体への負担軽減や怪我の予防となるため、ウォーキングを継続させることにつながります。
 無理のない範囲で、ウォーキングを実践かつ継続していただき、「100歳まで歩く!」を目指していきましょう。

監修:農協共済中伊豆リハビリテーションセンターについて

 1973年に開設した当センターは、伊豆の山々に囲まれた広大な敷地を有しており、施設周囲には伊豆スカイラインまで続く片道約1kmの遊歩道や自動車運転コースを整備しています。また、三次元動作解析装置やロボットスーツHAL等を導入し、先進的なリハビリテーションにも積極的に取り組んでいます。
 当センターでは「医療」・「福祉」・「介護」の3事業を運営しており、利用者様と地域住民への貢献を心に刻み、自立した生活に向けた支援を提供しています。

 URL:農協共済中伊豆リハビリテーションセンター (http://www.janrc.or.jp
 施設名:社会福祉法人 農協共済中伊豆リハビリテーションセンター



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 ◆どなたでもご参加いただける参加費無料のオンラインウォーキングイベント「げんきなカラダWALK2022」の申込みはこちら(https://genkara.ja-kyosai.or.jp/event/genkinakarada-walk2022