コロナ禍での生活様式の変化に伴い、一日の総合身体活動量の減少や体重の増加等が報告されていますが、改善に向けた取組みも多く実践されています。
このような情勢の中、誰でも気軽に実践できるウォーキングは、健康増進との関連も深いことが示されており、注目を集めている有酸素運動です。
今回のコラムでは、より効果的なウォーキングのノウハウを皆さんに知っていただき、「100歳まで歩く!」につなげていただければと思います。
果たしてウォーキングとはどんな運動なのか?
ウォーキングは、日常生活の歩きや散歩とは異なり、健康のためなど、目的をもって「歩く」ことです。
特に、効果的なウォーキングに重要なのが「姿勢」です。良い姿勢でウォーキングすると、歩行に重要な背中・お尻・膝・足の筋肉が適切なタイミングで活動し、さらに効果が高まります。(良い姿勢については、次回のコラム「後編」でご紹介します!)
ウォーキングがもたらす健康への効果とは?
ウォーキングでは、全身の筋肉が働くため、「体力や筋力向上」・「骨の強化」に効果があります。また、先行研究では、記憶力などの認知機能を司る大脳皮質や海馬と呼ばれる部位への血流量が増えるとされており、「認知症予防」にも効果があるとの報告があります。
このように、ウォーキングには、「身体機能のみならず認知機能など多様な効果がある」と言われています。
知って得する!ウォーキングの効果を高める適切な運動量とは?
ウォーキングの効果を高めるためには、適切な運動量を知っておくことも重要です。
具体的には、「歩数」「時間」「歩行速度」が挙げられます。
先行研究では、「1日8,000歩、20分間、早歩き」が健康につながるとされています。「認知症」については、1日7,000歩以上のウォーキングを実践することで、有病率が低下することが報告されています。
歩く際の目安として参考にしてください。
知って得する!ウォーキングの効果を高める道具を活用しよう!
ウォーキングを実施する際、歩き方のクセはウォーキングの効果を低下させてしまう可能性があります。しかし、道具を用いて意識的に修正することで効果をより高めることもできます。
例えばウォーキング用の杖を活用してみましょう。
写真のように両手で杖を把持し、垂直に遠くに接地させながら歩きます。杖の利用は姿勢矯正・疲労軽減・バランス補助などの効果を期待できるため、姿勢が気になる方は実践してみることをおすすめします。
習慣化が大事!ウォーキングを継続するコツとは?
ウォーキングを継続するための要素として、代表的なものに以下の4つが挙げられます。
①報酬=1回ごとに小さなご褒美を決める
②具体的な目標を持つ=歩数や距離の数値化
③仲間づくり=一緒に頑張る仲間をつくる
④楽しみの機会を持つ=コースを変えて気分転換する
自分で実践する目的に合わせて、設定してみることをおすすめします。
ウォーキングへの知識と理解が「実践する」架け橋となる!
ウォーキングは、コロナ禍でも簡単に実践できる有酸素運動です。
「ただ歩く」のではなく、効果的なウォーキングに必要な情報(姿勢・運動量・道具の活用)を知って実践することが重要です。
次回のコラム(後編)では、具体的なウォーキングの姿勢や悪いクセの解消方法についての情報をお伝えします。お楽しみに!
さぁ今日から「100歳まで歩く!」を目標に、Let’sウォーキング!!
監修:農協共済中伊豆リハビリテーションセンターについて
1973年に開設した当センターは、伊豆の山々に囲まれた広大な敷地を有しており、施設周囲には伊豆スカイラインまで続く片道約1kmの遊歩道や自動車運転コースを整備しています。また、三次元動作解析装置やロボットスーツHAL等を導入し、先進的なリハビリテーションにも積極的に取り組んでいます。
当センターでは「医療」・「福祉」・「介護」の3事業を運営しており、利用者様と地域住民への貢献を心に刻み、自立した生活に向けた支援を提供しています。
URL:農協共済中伊豆リハビリテーションセンター (http://www.janrc.or.jp)
施設名:社会福祉法人 農協共済中伊豆リハビリテーションセンター
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◆コラム後編「効果を高めるウォーキングのポイント」はこちら(https://genkara.ja-kyosai.or.jp/information/article09.html)
◆どなたでもご参加いただける参加費無料のオンラインウォーキングイベント「げんきなカラダWALK2022」の申込みはこちら(https://genkara.ja-kyosai.or.jp/event/genkinakarada-walk2022)