ご当地イチオシの農産物と出会おう!With JAタウン

手塩にかけて育てたからこそ、たくさんの人に知ってほしい…。ご当地ならではの希少な農産物を、おいしいレシピや生産者の想いと共にお届けします。

今月のイチオシ農産物 かち割り黒糖(沖縄県) 自然の恵みを一粒に閉じ込めた

沖縄の まーさんもん いっかいや かぁてんねいべえ!(沖縄の美味しいもの 一度食べてみて!)

コロンとした可愛らしい粒を口に含むと、ほろりと溶けて優しい甘さと独特の風味が口の中に広がっていく。そんな深みのある甘さが魅力の「黒糖」は、沖縄が誇る名産品です。太陽を浴びて育ったさとうきびの搾り汁を煮詰めて濃縮し、冷やし固めて製品化。無精製だから安心して食べられるのはもちろん、栄養価が高いのも魅力です。ポリフェノール量は赤ワイン以上、カリウムはなんと上白糖の550倍。ほかにもカルシウム、鉄分、ビタミンB6、ビオチンなどの栄養素がたっぷり。豊富な栄養素からは動脈硬化予防や血糖上昇抑制、ストレス抑制、美肌効果、虫歯菌に対する高い抗菌性、免疫の活性効果が期待できるというから驚きです。混じり気なしのうま味だけを閉じ込めた黒糖を、毎日の健康と美容維持に取り入れてみませんか?

ご当地イチオシレシピ

黒糖の優しい甘さを堪能して

黒糖ピーがけ白玉団子 黒糖ラテ添え

黒糖ピーがけ白玉団子
材料(2人分)
  • かち割り黒糖
    20g
  • ピーナッツ
    30g
  • 白玉粉
    80g
作り方
  1. 1 白玉粉をボウルに入れ、水大さじ5を加えて耳たぶくらいの固さになるまで練り、直径2cmくらいの団子に丸めて、沸騰した湯に入れて2分ほどゆでる。
  2. 2 団子が浮き上がってきたら、水を張ったボウルに入れて冷まし、ざるに上げておく。
  3. 3 ピーナッツはすり鉢で粗くつぶし、黒糖を加えてさらにすりつぶす。
  4. 4 2を器に盛り、3をふりかける。
黒糖ラテ
材料(2杯分)
  • かち割り黒糖
    20g
  • 牛乳
    200cc
  • しょうが
    適量
作り方
  1. 1 ミルクパンで牛乳をあたため、沸騰してきたら黒糖を加えて溶けるまでよく混ぜる。
  2. 2 しょうがをスライスし、カップに移した1の上に浮かべる。

黒糖と山椒が見事にマッチ

黒糖風味のルーローハン

材料(2人分)
■A
  • かち割り黒糖
    25g
  • しょうゆ
    大さじ1と1/2
  • オイスターソース
    大さじ1/2
  • 50cc
  • 豚肩ロース
    (とんかつ用)
    240g
  • 半熟卵
    1個
  • ごはん
    300g
  • おろしにんにく
    小さじ1/2
  • おろししょうが
    小さじ1と1/2
  • こしょう
    少々
  • ごま油、サラダ油
    各大さじ1
  • チンゲン菜
    (ゆでたもの)
    適量
  • 白髪ネギ
    適量
  • 粉山椒
    少々
作り方
  1. 1 豚肉は1.5cm角に切り、おろしにんにく、おろししょうが、こしょうで下味をつける。Aはボウルに混ぜておく。
  2. 2 フライパンにごま油、サラダ油を合わせて中火で熱し、1の肉を炒めて、色が変わってきたら、1のAを加えて、3分ほど煮る。
  3. 3 器にご飯を盛り、2を汁ごと盛り、半熟卵、チンゲン菜、白髪ネギを乗せ、粉山椒をふる。

コクとふくよかさ、香ばしさが抜群 普段の料理の幅がグッと広がる!

黒糖は沖縄の8つの離島で生産されており、島によって個性が異なります。今回ご紹介する伊江島産の黒糖は、濃厚なコクとほのかな苦み、ミルキーでふくよかな味が特徴。地元ではこの美味しさを日常的に楽しんでいて、そのまま食べるだけでなく様々な料理にも活用しています。揚げ菓子のサーターアンダギーや郷土料理のラフテーに欠かせないのはもちろん、魚の煮付けにもおすすめなんだとか。上白糖を黒糖に変えるだけで、濃厚なコクやまろやかさ、美しい照りなどが加わり、ワンランク上の味に仕上がります。どんな料理に加えてもなじみやすく、深みが出るので、ぜひ一度試してみてください。

製糖伝来400年を迎える沖縄の黒糖は美味しくて体にも環境にも優しいサステナブルな食品

さとうきびを原料とする沖縄の製糖技術の歴史は古く、沖縄に黒糖の製造技術が中国から伝わって今年で400年を迎えます。今では沖縄の伝統的な食品としてなくてはならないこの黒糖、実は環境にも優しいということをご存じでしたか? 沖縄の高温強光という環境下で育ったさとうきびは、ほかの植物と比べて空気中の二酸化炭素を吸収しやすいため、CO2の削減効果があるんだとか。また、工場内では製品化する際に残った搾りかすを燃料に資源を循環させることでゴミを減らし、灰は肥料にするなどの工夫がほどこされています。美味しくて体にも環境にも優しい、まさにSDGs達成に貢献する食品なのです。

生産者の声

でーじな まーさんや!(とても美味しい!) JAおきなわ さとうきび生産組合組合長 知念 和幸さん

数メートルの高さまで伸びたさとうきびの根元を手早く刈り取る知念さん。さとうきび農家だった父親の後を継いで45年が経つといいます。「夏に植え付けて1年半かけて育てます。それほど手はかかりませんが、収穫の作業は重労働ですね。さとうきびは寒いほど糖度が上がるので、2月頃に収穫したものが一番甘いんです。美味しい黒糖にするためには、愛情をたっぷりかけて育てること。できればみなさんにも、原料となるさとうきびをそのままかじって本来の甘さも味わって欲しいですね」

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