



PHOTO:KITAMURA DESIGN OFFICE LLC
鮮やかな濃い緑色に美しいツヤとハリ、凛とした清々しい形姿。ひと口噛めば、肉厚の果肉からあふれ出すトウガラシとは思えない豊かな甘み。そんな極上の京野菜が、今回紹介する「万願寺甘とう」です。一般的なトウガラシと比べてサイズが大きく、エボ(枝とつながっている部分)を含まない長さが10~23cmというから驚き! またトウガラシなのに辛い実が一切なく、タネが少ないのも特長。辛くないので、お子さんはもちろん辛みが苦手という方でも美味しくいただけます。とっておきの旬の味覚を、この機会に堪能してください。


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- 万願寺甘とう
- 3本
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- 白身魚
- 2切れ(200g)
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- 長イモ
- 150g
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- 小麦粉
- 大さじ1/2
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- 塩
- 小さじ1/8
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- 山椒塩、サラダ油、コショウ
- 適量
- 万願寺甘とうは種ごと斜めに3等分にして切る。長イモは皮をむき、1.5cm幅のいちょう切りにする。
- 白身魚は一口大に切り、小麦粉、塩、コショウをまぶす。
- フライパンにサラダ油を中火で熱し、1を揚げ焼きし、取り出す。そのフライパンに2を入れ揚げ焼きにし、油をきって器に盛り、山椒塩をふる。


(公社)京のふるさと産品協会
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- 万願寺甘とう
- 4本
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- 塩吹き昆布
- ひとつまみ(約10g)
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- ごま油
- 小さじ1
- 万願寺甘とうはヘタを切り落として斜め薄切りにする。
- アルミホイルを広げ、1をのせ、塩吹き昆布を加えて絡める。
- ごま油をまわしかけてアルミホイルで包み、オーブントースターで7~8分焼く。
- 取り出して軽く混ぜ合わせる。
辛みがないうえタネが少なく、食べ応えたっぷり。そんな万願寺甘とうのレシピバリエーションは、実に豊富です。地元でポピュラーな食べ方といえば、丸ごと素焼きにしておかかとしょうゆをかけて食べるシンプルなメニュー。ほかにも天ぷらやオーブン焼き、混ぜごはん、煮込み料理、串カツ、佃煮など、例を挙げればきりがありません! ユニークなところでは、搾るだけのフレッシュジュースやチョコレートでディップするスイーツなども。お気に入りのレシピを見つけて、モリモリと味わってみませんか?


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京都府北部“丹の国(にのくに)”と呼ばれる舞鶴市郊外、古刹“満願寺”のある万願寺地区で生まれた、万願寺甘とう。その原種は、100年前からごく限られた地域の農家で自家野菜として栽培されていたそう。現在では、由緒正しい伝統を受け継ぐ地場野菜として知られ、「京のブランド産品」の栄えある第1号に認定されています。生産者は細かく定めた厳しい選別基準に沿って「秀」「優」「良」の三ランクに選果。適期に収穫され、色ツヤが良好で形が美しく、曲がりの軽微なものだけが「秀品」として出荷されます。


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Iターンで就農し、現在は万願寺甘とうの生産者として活動中。モットーは「チーム戦、団体戦で、揺るぎない万願寺甘とうの産地にしていくこと」と語ってくれます。「個人の生産者はもちろん、JAや行政など様々な人たちと協力し合って、未来に、次につながる人材を育てたい。そして、100年続く産地にしていきたいんです。技術を教え合ったり、データを共有したりして、みんなでレベルアップしていく。そんなふうにして、万願寺甘とうの技術や知識を積み重ねて、本当に長く続く産地にしていきたいと思います」