

目にも鮮やかな黄色にほっそりとした繊細な佇まい。黄ニラは岡山が誇るご当地特産物です。通常の青ニラに比べて何倍もの手間と時間がかかることから生産量が少なく、スーパーでもなかなか手に入らない希少な食材。また雑味や苦味よりもうまみ成分がぐっと強いため、調理法を問わずにそのうま味を楽しむことができます。地元岡山で定番の食べ方といえば、今回ご紹介するおひたしと卵とじ。とろっとした卵とシャキシャキの黄ニラは相性抜群!しかも時間をかけずにサッとできるのもうれしい。ぜひ作って、その美味しさをじっくり堪能してください!


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- 黄ニラ
- 2束(100g)
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- 卵黄
- 2個
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- めんつゆ(2倍濃縮)
- 小さじ2~3
- 冷水を用意しておく。鍋にたっぷりの湯を沸かし、分量外の塩少々を加えて火を止め、黄ニラを束のまま10~20秒沈めて、しんなりしたら冷水に取る。
- 黄ニラをよく絞って長さを5等分(約5cm)に切り、器に立てて盛り付ける。
- めんつゆを回しかけ、卵黄を黄ニラの上にのせる。


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- 黄ニラ
- 2束(100g)
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- 卵
- 2個
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- 塩
- 小さじ1/3
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- こしょう
- 少々
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- オリーブオイル
- 大さじ1
- 黄ニラは長さを5等分(約5cm)に切る。
- ボウルに卵を割り、白身を切るように混ぜ、塩、こしょうを加える。
- フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、黄ニラを炒めて黄色が鮮やかな色に変わったら卵を加える。大きく円を描くように混ぜ、半熟になったら皿に盛り付ける。
青ニラとは違って光を遮る「遮光栽培」で育てられた黄ニラは、そのまま食べられるほど繊維が柔らかいのが特徴。クセが少なく、優しい風味と甘い香り、シャキシャキの食感が絶妙で、一度食べたらとりこになるほど。サラダにしたり、刻んで薬味として使ったりなど生のままでも十分美味しく、またさまざまな食べ方ができるので、料理の幅を広げてくれること間違いなし!今回ご紹介したレシピのほかにもお味噌汁の具にしたり、焼きそばやお好み焼き、ラーメン、パスタに加えたり、ホットプレートで焼いて焼肉のタレをつけるというユニークな食べ方も。どれも柔らかさや歯ごたえを損なわないよう熱をあまり通しすぎず、手早く調理するのが美味しさの秘訣です。保存する場合は新聞紙やキッチンペーパーで包んでから冷蔵庫へ。日持ちの目安は約1週間です。


黄ニラの歴史は古く、約140年前から岡山市内で作られています。まさに地元の人々に長く愛されてきた岡山自慢の逸品。黄ニラの特長は美味しいだけではなく、体にうれしい成分がたっぷり含まれているといわれており、そのひとつが「アホエン」という成分で、これは脳の老化を食い止めて記憶力をアップさせてくれるすぐれものなのだそう。アホエンは青ニラにも含まれていますが、100度以上の熱を加えると効果がなくなってしまうので、生のままやサッと火を通すだけで食べられる黄ニラなら、アホエンの成分を損なわずに摂取することができるといわれています。さらに疲労回復や滋養強壮効果、免疫力を高めてくれる「アリシン」という成分が含まれているのもポイントなのだそう。美味しさと栄養価、どちらをとっても魅力あふれる食材なのです!










黄ニラと向き合って40年。青ニラの何倍も労力と時間がかかる黄ニラをこよなく愛し、その魅力を発信中。「黄ニラは収穫できるまで2年かかります。種をまいて2年ほど青ニラを生育し、育ったら地際から刈って黒いシートで太陽光を遮断して黄ニラとして育てます。自然災害や病気、虫などでダメになることもありますね。収穫後は洗って逆さに天日干しした後、折れたり曲がっているものを除いてから丁寧に箱詰めします。とても繊細なので手間がかかりますが、いいものを作って美味しく食べてもらうのが何よりうれしい。ぜひ、味わってみてください!」

